近江大橋が12月26日0時、39年3カ月に及ぶ有料期間を終え、無料開放された。
同橋は1974(昭和49)年9月26日、滋賀県の政治・経済・文化の中心地である大津市と、産業経済の発展著しい草津市をはじめとした湖南・湖東を結ぶ国道1号線のバイパスとしてびわ湖の南端に建設された。長さは1.29キロ。渋滞緩和を見込み、1995年には4車線に拡幅。通行料として、普通車150円、軽自動車・250cc以上の自動二輪車100円、原動機付き自転車20円などを徴収していた。
「国道や瀬田唐橋を渡るよりも15分、時間が短縮される」(滋賀県道路公社)とされていた同橋。同橋を避ける自動車によって国道や唐橋が渋滞するという逆効果や通勤時間帯などの交通集中による同橋の渋滞も。近年は「無料化」を意見・公約する国・県会議員が出たり、嘉田由紀子県知事も「同公社による建設費などの借入金の完済が見込まれる」と県民の意向を尊重する形で無料化に積極的だった。「今後10年の維持管理費は基金で賄える」とも。
守山市在住の女性は「10年近く大津市への通勤で利用してきた。天候や事故によっては渋滞がひどく、会社に遅刻したことも。これで県内の交流が円滑になり、経済効果も上がるのでは」と感無量の面持ちだった。
12月29日までに上下2車線分の料金所が撤去される見込み。無料開放に伴う回数券の払戻しは、近江大橋東詰の近江大橋有料道路管理事務所では2014年3月31日まで、滋賀県道路公社本社、琵琶湖大橋有料道路管理事務所では2014年6月25日まで対応する。