見る・遊ぶ 学ぶ・知る

草津で「びわ湖の日」環境イベント 琵琶湖の漂流ガラスのワークショップも

琵琶湖グラスを広める活動をしている南あきさん

琵琶湖グラスを広める活動をしている南あきさん

  • 10

  •  

 「びわ湖の日 親子で楽しむ環境イベント」が6月24日・25日、イオンモール草津(草津市新浜町)で開催される。

琵琶湖岸で拾った漂流ガラス

[広告]

 琵琶湖は富栄養化が進み、1977(昭和52)年5月に淡水赤潮が大規模発生し、水道水の異臭味障害や、魚が死ぬなどの被害をもたらした。淡水赤潮の原因の一つが合成洗剤に含まれているリンであることから、県民が主体となって、合成洗剤の使用をやめ、粉せっけんを使おうという運動(せっけん運動)が始まった。運動の盛り上がりなどを背景に1980(昭和55)年7月1日、滋賀県は全国に先駆けて、窒素・リンの排出規制などを定めた「滋賀県琵琶湖の富栄養化の防止に関する条例」(琵琶湖条例)を施行した。1981(昭和56)年には琵琶湖条例の施行1周年を記念して、7月1日を「びわ湖の日」とし、毎年7月1日前後に県内で環境美化活動が行われるようになった。

 「びわ湖の日」の前に、親子で環境問題を考える体験イベントをイオンモール草津で実施する。びわ湖の日クイズラリーや、滋賀県独自のSDGsマザーレイクゴールズ(MLGs)広報大使で元フリースタイルスキー・モーグル日本代表の伊藤みきさんプロデュースの「MLGs体操」、県内のキッズダンスチームによるパフォーマンスなどのほか、琵琶湖の漂流ガラス「琵琶湖グラス」を使った缶ペンケース作りのワークショップも行う。

 「琵琶湖グラス」のワークショップを担当する「Aカンパニー」代表の南あきさんは、「コロナ禍で司会やキッズダンスイベントなどの仕事がなくなり、流木を拾いに行こうかと1人で琵琶湖に行った。誰もいない琵琶湖岸で、ごみがたくさん漂流している湖岸を見て、ただごみを拾うだけでなく、『琵琶湖に行ったら何か面白いことがある』と思わせる目玉になることなないか考えた」と振り返る。

 琵琶湖岸のごみを拾いながら漂流ガラスを探し、イヤリングやピアスを作ってインスタグラムに掲載したところ、反響があり、商品化することに。「子どもたちにも現状を伝えたい」と、参加者と共にごみを拾い、漂流ガラスでオリジナル作品を作るワークショップ「楽SDGs」も始めた。南さんは「大津市指定の45リットルのごみ袋いっぱいにごみを拾っても、見つかる漂流ガラスは一握りほど。ペットボトルやビニール袋、こたつが落ちていたこともある。子どもたちに『これは何?』『どうしてこんなことになるの?』と問いかけ、ごみを捨てないことと、ごみのアップサイクルについて知ってもらう」と話す。

 南さんは「私のSDGs目標は、2030年までに琵琶湖の漂流ガラスをなくして、琵琶湖グラスの仕事を廃業すること。それまで、琵琶湖グラスについて広めたい」と話す。

 開催時間は11時~16時。琵琶湖グラス工作体験は11時30分~、13時40分~、15時~。参加無料。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース