滋賀県立琵琶湖博物館(草津市下物町)では7月14日より、第20回企画展示「ニゴローの大冒険」が開催され初日から多くの親子連れでにぎわった。
びわ湖の固有種でふなずしの原料にもなるニゴロブナの「ニゴロー」が田んぼで誕生し成長して恋に落ち、子孫を残すまでを体験型で展示する同展。天井から突き出たサギの巨大なくちばしや、のぞきこむ子どもの顔など田んぼで暮らすニゴローの視線で楽しめる。
併せて、1996年の開館以来16年間にわたる「田んぼ」の調査結果や調査道具も紹介。田んぼという舞台に現れる多くの生き物もはく製や模型、パネルなどで随所に登場する。
同館学芸員の金尾滋史さんは「人の暮らしと琵琶湖の間にある「田んぼ」は多くの生き物の宝庫。そして繁殖の場でもある。身近な田んぼにたくさんの生き物が暮らしていることを知り、人と自然の関わりを知ってもらえたら」と話す。
展示コーナーの一角には、県内外38人の田んぼの研究者の紹介コーナーも設け、それぞれの研究分野や持ち味などをユニークなデータで紹介する。
9月2日までは水族企画展示室で「ぼくらは田んぼの合唱団-滋賀に住むカエルたち-」も同時開催。滋賀に生息するカエル16種約30点を生体展示するほか、音声と映像でカエルの鳴き声や鳴き方も紹介している。
開館時間は9時30分~17時(入館は16時30分まで)。常設展示観覧料金のほかに観覧料金が必要。観覧料金は、一般=200円、高大生=160円、小中生=100円。11月25日まで。