滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール（大津市打出浜）の3D映像が5月18日、公開された。

「客席にいるような気分を味わえる」とびわ湖ホールのスタッフが太鼓判を押す3D映像

　文化財、観光資源、貴重な建築物などを3D映像として残す「3Dウォークスルー・アーカイブプロジェクト」を実施するイザン（京都市）が撮影。同社はこれまでに近江神宮内にある近江勧学館（大津市神宮町）や村雲御所瑞龍寺門跡（近江八幡市）、しなの鉄道（長野県）などの撮影を行い、3D映像として公開している。

　日本有数のオペラ劇場として高く評価されているびわ湖ホールの大ホール内部と、琵琶湖を望むホワイエ（ロビー）の3D映像を公開。大ホールの客席、ステージ、ホワイエなどを360度、好きなアングルで「バーチャル見学」できる。

　びわ湖ホールを運営するびわ湖芸術文化財団営業部の水上博行さんは「びわ湖ホールの4面舞台を見ていただきたかったので、舞台の大きさが分かるように撮影してほしいとお願いした。仕上がった3D映像は予想をはるかに上回り、まるで客席にいるような臨場感を味わえた。ステージ側からの映像も撮影していただいたので、出演者の目線で見ることもできる。舞台袖の道具や壁のポスターまではっきりと見える。出演者になった気分で見てもらえれば」と話す。

　水上さんは「ホワイエから琵琶湖を眺めたときの開放感も3Dで実現できた。映像でも感動するが、実際に見るともっと素晴らしい。現状が落ち着いたら、バーチャルではなく実際に来館して見ていただきたい」と呼び掛ける。