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自動車教習所が大津高校でネット講座 だつりん先生が伝えるSNSの危険予測

ティックトックの「だつりん先生」がネットリテラシー講座を行った

ティックトックの「だつりん先生」がネットリテラシー講座を行った

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 SNS利用に当たっての危険予測などについて講義する「ネットリテラシー講座」が7月13日、大津高校(大津市馬場)で開催された。

オンラインで講座を聞く高校生

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 学校内の会議室から配信し、全24クラス、約940人の生徒がオンラインで受講。講師は月の輪自動車教習所(大津市月輪)の教習指導員で「だつりん先生」としてティックトックに出演する山本拓也さんが務めた。

 講座のために作成した動画を見せながら山本さんは、背景に映り込んだ制服や卒業アルバムなどから個人情報が流出することや、自身だけでなくきょうだいの名前や両親の職場などが判明してしまうリスクについて話した。

 山本さんは、SNSの閉じた環境の中で意見が偏っていく「エコーチェンバー現象」やインターネット検索サイトのアルゴリズムが見たくない情報を遮断する機能「フィルターバブル」についても話し、狭い世界の中で自分の意見が正しいと思い込んで他人の意見が届かなくなる危険性を説明した。企業の立場からは、「記憶より記録に残る時代。人が忘れても映像で残ってしまう。就職先の企業は皆さんのSNSを調べる。履歴書よりもその人のことが分かる」と意見を伝えた。

 最後に、山本さんは「知らない人の10万のいいねより、大切な人からの1つのいいねの方が価値がある。家族、友達、先生など、あなたを見てくれる人が近くに居る。近くの大切な1つのいいねを見つけてほしい。大切な高校生活をSNSに振り回されたりせずに楽しんでほしい」とも伝えた。

 同教習所は、地域貢献として自転車安全教室などを実施してきたが、昨年、ネットリテラシー講座も始めた。SNS配信にも力を入れる。デジタルマーケティング部の越光航平さんは「地元の学校に通う児童や生徒の役に立てることはないかと考え、SNS投稿時に必要な危険予測について講義することにした。情報と状況を把握し、行動していくという過程は運転にも通じるところがある」と話す。

 同教習所がSNS配信を始めたのは2020年で、登録者数は、ユーチューブチャンネル「ツキノワプロダクション」が11万人を、ティックトック「だつりん先生」が15万人を、それぞれ超えている。越光さんは「実際にSNSを配信している『プレーヤー』が話をすることで、生徒にも講義内容が響くのではないか。配信すると苦情が来ることもある。身をもって感じた炎上のリスクを現場の声として伝えることができ、より説得力のある講習になるのではないか」と話す。

 講義を聞いた女子生徒は「自分の情報を見せるつもりがなくても知られることがあるのだと分かった。これからは気を付けたい」と話した。

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