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琵琶湖博物館でイラスト展 子どもたちの絵が水槽破損のナマズを励ます

琵琶湖博物館で開催中のイラスト展

琵琶湖博物館で開催中のイラスト展

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 一般公募した魚のイラストを展示する「みんなでつくろう水族展示!水族イラスト展」が現在、琵琶湖博物館(草津市下物町)で開催されている。

来館者の応援メッセージに喜ぶ川瀬さん

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 3歳から大人まで48人が描いた琵琶湖の魚の絵をビワコオオナマズ水槽を囲む壁に展示している。

 同館は2月10日にビワコオオナマズの大型水槽が破損し、約100トンの水が流出したことから、水族展示室を閉鎖。6月17日に全通路が開通したが、ビワコオオナマズ水槽以外にもトンネル水槽やコアユ水槽など約10カ所の水槽の水を抜いて点検している。水槽復旧を目指す琵琶湖博物館に関心を持ってもらい、利用者と一緒に水族展示を作っていきたいという思いから、イラストを募集して展示することを決めた。

 きっかけとなったのは一通の封筒。水槽破損から1カ月後、琵琶湖博物館に「ビワコオオナマズ様へ」と書かれた封筒が届いた。中には、東京に住む幼稚園児の北川彰信君が描いたナマズの図鑑とビワコオオナマズへの手紙が入っていたという。学芸員の川瀬成吾さんは「水槽が破損してから本当に大変な毎日で、疲弊している中、北川君の手紙に勇気付けられた」と振り返る。

 川瀬さんは「募集期間は短かったが、予想以上に応募があり、魚が好きな子どもがこんなにたくさんいるのだとうれしくなった。小学生が魚の特徴を詳しく捉えた絵を描いてくれた。家で淡水魚の英才教育をしてくれているのだと思うと楽しみ。大人が思いも付かないような構図の絵もあり、センスに驚いた。魚が好きだと伝わってくる絵が多くて見ているとうれしくなる」と喜ぶ。

 コアユ水槽があった場所には「応援メッセージコーナー」を設置。来館者が自由に水族館やビワコオオナマズへの応援メッセージを書き、掲示することができる。川瀬さんは「設置して1週間ほどで多くの人がメッセージを書いてくれた。皆さんの応援を受けて、少しでも早く水槽の復旧ができるようにしたい」と意気込む。

 9月中旬からはイラストの第2期募集を始める。川瀬さんは「ナマズ水槽がにぎやかになり、復旧しようという盛り上がりにつながれば」と話す。

 開館時間は9時30分~17時(最終入館は16時)。月曜休館(祝日の場合は開館)。入館料は、大人=800円、高校生・大学生=450円、中学生以下無料。第1期の展示は10月29日まで。

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