観光農園「SYMBIOSIS FARM by YANMAR(シンビオシスファーム バイ ヤンマー)」(栗東市上砥山)が1月13日、オープンする。
「美味(おい)しく遊ぶ」をコンセプトに、イチゴ狩り、スイーツ作り、ハーブ摘みの体験を通じて食や農業を学ぶ施設。イチゴ狩りをした後に、スイーツの飾りとなるハーブやエディブルフラワーを摘み取り、カフェでスイーツ作りを体験できる。
イチゴ狩りは、糖度が高く柔らかい「章姫」と滋賀県が開発したオリジナル品種の「みおしずく」を栽培している栽培棟を1棟貸し切りで行う。カフェは温室の中にあり、滋賀県産の竹と琵琶湖のヨシで土台を作った稲ぶきの屋根で、床も机も滋賀県産の建材を使用している。机は琵琶湖の形をイメージして作った。
スイーツ作りは、瓶の中にイチゴのショートケーキを詰める瓶スイーツとイチゴ大福、イチゴパフェ、イチゴタルトの4種類を、収穫したばかりのイチゴとハーブやエディブルフラワーを使い、好きなだけ作ることができる。
カフェの隣にはキッズルーム「HANASAKAルーム」があり、滋賀県産の木材を使ったブロックやままごと屋台などで子どもたちが遊ぶことができる。魚の排せつ物を微生物が分解し、植物の栄養となり、浄化された水が魚の水槽へと戻る「アクアポニックス」の水槽ではビワマスなどの琵琶湖の魚を飼育している。
同施設を運営するヤンマーシンビオシスは、「共生」を目指し、2014(平成26)年に設立されたヤンマーグループの特例子会社。大阪と滋賀に事業所があり、障がい者を雇用し、清掃業務や名刺作成、印刷、エンジン製造の前工程作業などの事業を展開している。栗東では2014年から農作物の生産や花の植栽を行ってきた。今回、野菜を栽培していた温室をリニューアルし、観光農園としてオープンすることとなった。
ヤンマーシンビオシス社長の白藤万理子さんは「リニューアルの目的は、子どもたちにわくわくする経験を提供することと、地域資源を最大限に使い農業に貢献すること、障がい者の働く場所を増やすこと。地域に溶け込んで、長く愛される施設になれば」と話す。滋賀事業部長の太田光典さんは「イチゴ狩り、スイーツ作り、アクアポニックスなど子どもたちに体験を通じて学んでほしい。農業に興味を持って、仕事として選択肢に入れてくれたらうれしい」と期待する。
体験開始時間は、火曜~金曜=9時30分、13時、土曜・日曜・祝日=9時、12時30分、15時。12月~2月は月曜~木曜定休、3月~5月は月曜定休。6月~11月は未定。料金は1組2万2,000円(5人まで、3歳未満は人数に含まない)。各回3組限定。事前予約制。