びわこ成蹊スポーツ大学(大津市北比良)で1月15日、プロスポーツチームの運営などについて学ぶ「プロスポーツコアチーム」の1期生修了式と2期生結成式が開かれた。
「プロスポーツコアチーム」は、プロスポーツの現場でスタッフとして活躍できる即戦力を育てるために2023年1月に発足。当時2年生だった6人の学生が、大河正明学長の特別授業を18回受け、プロスポーツチームでインターンシップに参加した。1期生の修了式では大河学長が「スポーツは感動と隣り合わせ。元気をもらってまた月曜から頑張ろうと思える源になる。主役は選手だが、支えているのはリーグやクラブのスタッフ。学んだことを生かして成長して羽ばたいてほしい」とエールを送った。
特別授業では、過去にサッカーJリーグ常任理事、バスケットボールBリーグチェアマンを務め、現在はバレーボールVリーグ副会長を兼任している大河学長が日本におけるスポーツの変遷やリーグ運営、クラブ運営などについて講義した。受講生はJリーグやBリーグのクラブでのインターンシップに参加し、実践を積んだ。
1期生でスポーツ学部3年の吉田早莉奈さんはBリーグの滋賀レイクスやJリーグのAC長野パルセイロなど10クラブでインターンシップを経験した。吉田さんは「クラブの広報として働きたい。多くのクラブでインターンシップをしたが、自分の力だけでは本当にやりたい広報の仕事にはつながらなかったと思う。実際に現場を経験した時に大河学長から教えてもらった知識や経験が役に立った」と振り返る。
同じく3年生の渡邉大陽さんは「コアチームに入る前はプロ野球の球団職員を目指していたが、大河学長が関わっているVリーグについて知り、大きく変化しようとしているVリーグの中に飛び込んで市場規模を広げたいと思うようになった。Vリーグのクラブでマーケティングの仕事をしたい」と意気込みを見せる。
大河学長は「現状はプロスポーツチームで働く人は別の業界で経験を積んだ中途採用の人が多いが、スポーツを産業化していくためには選手を育成するように、新入社員を育てていくことが必要。私が現在もスポーツビジネスに関わっているのは、現場感覚を持ち続けるため。現場で起きていることを学生たちに伝えることで机上の学問ではなく生の学問になる。1年間の講義でスポーツを支えるビジネスについて学生たちの理解が進んだと感じている」と話す。
1期生の修了式後には2期生の結成式が行われた。2期生は女子バスケットボール部主将の原愛翔(まなか)さんや男子バレーボール部でデータ収集・分析などをするアナリストを担当している濱田愛梨さんらスポーツ学部の2年生6人。6人は23人の希望者の中から書類選考と面接で選ばれた。濱田さんは「将来はVリーグに携わる仕事がしたい。大河学長からVリーグの組織や体験談などを学びたい」と意気込む。
2期生の授業は2月5日から始まり、12月まで18回を予定している。