栗東市手原の音楽ホール「ブラームスホール」で4月6日、「はぎのさんちのコンサート vol.1~春~」が開催された。同ホールを運営するNPO法人ブラームスホール協会理事長の萩野美智子さん(メゾソプラノ)、長女の真由美さん(ピアノ)、次女の久美子さん(ソプラノ)の親子3人の歌唱、演奏を約70人の来場者が楽しんだ。
萩野さん親子は共に県立石山高校音楽科を卒業した「同窓生」でもある。美智子さんは愛知県立芸術大学の声楽科を卒業、関西二期会正会員。真由美さんは米国バークリー音楽学校で編曲を学び、久美子さんは現在、東京芸術大学の3回生で声楽を学んでいる。
「ブラームスホール」は全国でも数少ないクラシック音楽専門の小ホールとして1987(昭和62)年に開館。座席数は100席、スタンウェイCタイプ(セミコンサートタイプ)のピアノを装備する。壁面にピアノ材を使用するなど音響空間の設計にもこだわった造りとなっている。開館以来、さまざまなコンサートが開催されてきたが、ここ数年は海外や東京でのコンサートプロデュースなどの事業が忙しくあまりホールが使われていなかった。娘の成長を機に近隣の方にも気軽に音楽に触れてもらおうと親子3人でのアットホームなコンサートを企画したという。
この日は「春」をテーマとした和洋楽曲やピアノソロ曲、オペラ楽曲など全15曲が披露された。アンコールでは美智子さん自らが弾き語りで森山直太朗の「さくら」を歌い上げた。
美智子さんは「お天気が悪い中沢山の方に来場いただき感謝している。娘といえども歌の世界ではライバル。いい緊張感で歌えた」と笑顔を見せる。「準備中は親子のぶつかり合いもあったが母というより先輩と感じながら取り組めた。お客さまが温かく、文字通りアットホームなコンサートになった」と久美子さん。
現在、東京を中心に同協会の業務に携わる真由美さんは「今回の『春』を皮切りにシーズンごとに滋賀、東京の2会場で開催を予定してる。お家に遊びに来てもらうようなあったかいコンサートにしていきたい」と抱負を語る。
コンサートは4月13日に東京「六本木シンフォニーサロン」でも開催。「はぎのさんちのコンサート vol.2~夏~」は7月27日に滋賀ブラームスホール、8月3日に東京・六本木シンフォニーサロンでそれぞれ開催を予定する。問い合わせは同協会(TEL 077-553-1699)まで。