「びわ湖ホール」公式スポンサー第1号に「叶匠壽庵」-文化振興でタッグ

滋賀の文化振興に協力を誓い会見で握手する「叶 匠壽庵」芝田社長(左)とびわ湖ホール山中館長(右)

滋賀の文化振興に協力を誓い会見で握手する「叶 匠壽庵」芝田社長(左)とびわ湖ホール山中館長(右)

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 滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール(大津市打出浜)が本年度より募集していたオフィシャルスポンサーに「叶 匠壽庵(かのうしょうじゅあん)」(大津市大石龍門)が決まり、第1号企業となった。

会見終了後には取材陣に対して和菓子と抹茶が振る舞われた

 今年で開館15周年を迎える同施設。2012年度には来館者数が初めて30万人の大台を突破した。オフィシャルスポンサー制度はその高い集客力や公演チラシなど広報媒体、オペラや声楽アンサンブルをはじめとする舞台芸術に関する独自の発信力を企業に新たな広告・PR手段として提供するもの。自主財源を確保するとともに共同で地域の文化振興を進める狙いがある。

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 同制度には年間スポンサーと公演スポンサーの2種類があり、叶 匠壽庵は年間スポンサーとしての契約となる。年間を通じて同施設をサポートするとともに幅広いPR機会を得る。年間スポンサーの協賛金は年額500万円だが、8月~3月と年度途中での契約となったため本年度は3分の2程度の協賛金となる見込み。

 山中隆館長は「文化に造詣の深い叶 匠壽庵さんにスポンサードいただけ喜んでいる。協賛金の価値があったと喜んでいただけるよう取り組みたい。第2・第3と協賛いただける企業、団体に県が募集するネーミングライツ(ホール命名権)も併せて活用いただけるよう、さらに努力していきたい」と抱負を語る。

 叶 匠壽庵の芝田冬樹社長は「協賛させていただくというよりも研究投資と考えている。創業者は『京都哲学の径 京都茶室棟』を作り茶道を学んだ。二代目である先代は大津市大石龍門で農業と四季に学び『寿長生(すない)の郷』を作った。三代目として素晴らしい音楽劇場であるびわ湖ホールで音楽文化を若い社員とともに学び、和菓子作りに努めていきたい」と協賛への思いを語る。「将来は寿長生の郷に音楽ホールもつくれれば」とも。

 企業・団体向けの協賛制度では、そのほか「びわ湖ホール特別会員」(年会費1口10万円~)、「びわ湖ホール舞台芸術基金」(寄付)もある。現在のびわ湖ホールの運営費は年間約15億円。うち約9億円は県からの指定管理費で賄っている。ホールの象徴でもある質の高いオペラの自主制作や無料のロビーコンサート、劇場体験ツアー、声楽アンサンブル学校巡回公演など地域向け文化振興活動、来場者が毎年増え続けるラ・フォル・ジュルネびわ湖など自主公演の継続にもチケット販売や協賛金による自主財源の確保が課題となる。自治体の財政難で厳しい運営状況が続く公立音楽ホールが多い中、全国に先駆ける同ホールの取り組みに今後注目が集まりそうだ。

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