紫式部ゆかりの浜でフォーラム開催-源氏物語に由来の草花学ぶ

今年4月に設置された「式部の庭」。背後にはびわ湖畔を望むなぎさのテラスの店舗が立ち並ぶ。

今年4月に設置された「式部の庭」。背後にはびわ湖畔を望むなぎさのテラスの店舗が立ち並ぶ。

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 大津商工会議所(大津市打出浜2)で9月4日、源氏物語に由来する草花と打出浜の景観について学ぶフォーラム「打出の浜は紫の道」が開催される。

「式部の庭」で花を咲かせたセイヨウジュウニヒトエ(関連画像)

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 主催は「紫の道の会」。昨年、源氏物語が完成後1000年を迎えたことを記念し開催された「源氏物語千年紀 in 湖都大津」を受け、「これからも源氏物語に由来する日本古来の植物や大津の歴史・文化を伝えてゆきたい」(同会担当の冨江さん)と今年4月に発足した。

 びわ湖岸・打出浜が源氏物語の作者である紫式部が父の赴任に伴って越前(現在の福井県武生市)へと旅立ったとされる場所であることから、同地に「式部の庭」、「さざなみの庭」と名付けた花壇を設置。紫の道の会のメンバーと一般公募によるボランティアの手で「ムラサキシキブ」「ジュウニヒトエ」など、源氏物語や平安時代を連想する植物を植え、「比叡の山々やびわ湖のさざ波を表現した」(冨江さん)景石を据えるなどの工夫を凝らした。

 10月には第3弾となる「源氏の庭花壇」の設置も予定されていることから、「地元に住んでいても、打出浜が紫式部のゆかりの地であることを知らない人は多い。改めて紫の道の会の活動を多くの方々に知ってもらいたい」(冨江さん)と、発足以来初めてのフォーラムの開催が決定した。

 当日は、「源氏物語を楽しむ会」主宰者の鈴木ゆみさんや、「源氏の庭花壇」で生育予定の絶滅危惧(きぐ)種「紫草(むらさき)」を10年前から栽培している黒川薫さん、滋賀・京都を中心に作庭活動を行っている辻井博行さんが講演を行う。

 冨江さんは「花壇や庭作りは設置して終わりではなく、継続していくことで作り上げるもの。フォーラムへの参加をきっかけに、自発的に興味を持って、花壇作りに参加してみようと思ってもらえたらうれしい」と話し、「今年はなぎさのテラスもオープンして打出浜を訪れる人が増えた。打出浜が大津のにぎわいの中心となるようにこれからも盛り上げていきたい」と意欲をみせる。

 開催時間18時~20時。参加無料。定員は60人。

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