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大津に町家を改装した「ホテル講大津百町」 一棟貸しで街全体楽しむ

茶室のある町家ホテル「茶屋」の外観

茶室のある町家ホテル「茶屋」の外観

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 大津の町家を改装した「ホテル講(こう)大津百町(ひゃくちょう)」が4月29日、プレオープンした。

スヴェイネデンマーク大使、三日月大造滋賀県知事、越大津市長(関連画像)

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 大津は江戸時代に旧東海道の宿場町として栄え、百以上の町が集まり「大津百町」と呼ばれ、にぎわった。現在は空き店舗が目立つ商店街を再生するために、谷口工務店(蒲生郡竜王町)が7棟の町家を改装。

 フロントを大津百町スタジオ(大津市御幸町)に構え、7棟のうち5棟は町家を一棟丸ごと貸し出す。大津の町全体をホテルに見立てて、町家に泊まり、飲食店で食事し、商店街で買った食材で調理することもできる。同工務店の谷口弘和社長は「書斎付きの『鈴屋』、茶室のある『茶屋』など、7棟全部テーマが違う。町家だが現代の暮らしに合った空間に仕上げた」と話す。

 大津市は「宿場町構想」を掲げ、町家の活用を進めている。プレオープンに先立ち行われた「開業記念茶会」に出席した越直美市長は「工事前の町家と見違えるようにきれいになった」と話した。

 工事は昨年7月着工。谷口社長は「築100年を超える古民家は、外をはがしてみると柱が腐っていて一部が全く使えないなど、予想外の事態が発生した。採算を度外視して、いいものを作り、大工の心意気を見せたい」と話す。

家具はデンマークを中心とした北欧家具で統一。「開業記念茶会」に出席したフレディ・スヴェイネデンマーク大使は「日本とデンマークを結んできたのはデザイン。和の雰囲気の中にデンマークに似た情熱を感じ、故郷にいるような感覚になる」と話した。

 谷口社長は「古民家がかっこいいと若い世代に広まり、古民家に住む人が増えればうれしい。昔は棟梁(とうりょう)が町を作り盛り上げていた。その時のように、大工が町をよみがえらせたい」と話す。

 6月30日グランドオープン。

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