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守山在住の児童文学作家・今関信子さん、弥生時代の生活描いた本出版

「いつも子ども目線で書いている」と言う今関信子さん自宅にて

「いつも子ども目線で書いている」と言う今関信子さん自宅にて

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 児童文学・ノンフィクション作家の今関信子さんが2200年前の弥生時代中期の環濠集落「下之郷遺跡」(守山市下之郷1)のことをつづった「弥生人の心にタッチ!」(くもん出版)が10月、出版された。

10日前にもさらに土器などが出土

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 今関さんは1942(昭和17)年東京生まれ。幼稚園教諭を経験した後、創作活動に入る。夫の仕事の関係で現在の守山市に住んで40年。大津市内の児童養護施設「湘南学園」の理事を務めていた時、「子どもの心が育っていない」と感じ書いた本が読書感想文コンクールの課題図書に選ばれ全国的に知られるようになった。1995年の阪神大震災をきっかけにノンフィクションも手掛けるように。日本児童文学者協会理事。滋賀文学会会員。

 同書も考古学について全く知識がなかった今関さんが、たまたま発掘現場を通りがかったことがきっかけで生まれた。生活に密着し、人間を描いてきて以来初の試みとなったが「苦労はなかった。本書を通じて新しい世界が開けた」と言う。発掘直後は緑色に保存されていた葉っぱが空気に触れた瞬間、茶色になってしまったのを見て「浦島太郎の玉手箱と同じ」と思わずつぶやいたことなど、文学者の発想は変わらなかった。同遺跡から発見された米はDNA鑑定の結果、コシヒカリや日本晴れなどと同じ「温帯ジャポニカ」と、中国から南の東アジア、東南アジア、インドなどに分布する「熱帯ジャポニカ」もあったことから「下之郷遺跡の先祖は南の海からやって来た冒険野郎だったに違いない」とも。

 弥生人が、土器が割れやすいためつるを巻き付けて工夫したことから「現代人はお金を出せば買えるため工夫がない。工夫する面白さに目覚めれば経済中心の社会が変わるかもしれない」「弥生人は電気がなくても生活をしていたので、年に1回『弥生の日』をつくって電気を使わないようにするなどエネルギーを大事にすることにつながる」という提案も。「今は手に入れている文化で創造する楽しさを経験していない」という。「自分が感動したことしか伝えられない。子ども目線で」をモットーにする今関さんのロマンは尽きない。

 下之郷遺跡では11月17日、下之郷遺跡まつりが開催される。開催時間は10時~15時。入場無料。地元保育園のダンスや市のゆるキャラショーのほか、弥生時代の織物などの体験コーナー(参加費100円)や古代米やししなべの提供などを展開。問い合わせは下之郷史跡公園(TEL 077-514-2511)まで。

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