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大津で映画「ガレキとラジオ」上映会-1・17に合わせて開催へ

実行委員長の酒井恵美子さん。「2000年の名古屋での水害を経験した時にラジオは人を助ける」と実感

実行委員長の酒井恵美子さん。「2000年の名古屋での水害を経験した時にラジオは人を助ける」と実感

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 「映画『ガレキとラジオ』をみんなで観(み)る会(しガレラジ)」が来年1月17日、旧大津公会堂(大津市浜大津1)で開催される。

実行委員会の模様

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 実行委員長の酒井恵美子さんは、草津市のコミュニティーFM放送局「えふえむ草津」の創業者。「2000年の名古屋の水害を経験した。裏山の崖が崩れ、電気も電話も通じなくなってしまい、どうしようかと思っていたらラジオはついて音楽が流れていただけだったが落ち着いた」と体験を話す。「地盤が揺れるごう音を今でも忘れられない」とも。「何かしたい。今しかない」と「防災ラジオ」の必要性を感じた酒井さんは国に掛け合ったが、前例がなく、何度も断られたが、市が予算の3分の2を負担することになり、協働で全国初のFMラジオ局と連動した「市内一斉緊急放送システム」を実現した。

 「ラジオは人を助ける」と実感していた酒井さんは、東日本大震災でのラジオの活躍にも注目していた。震災のあった南三陸町のドキュメンタリー映画「ガレキとラジオ」の存在を友人のフェイスブックで知った時、滋賀での上映会を決意した。同作品は「見て感じることによって疑似体験することができる。震災の後に人々がどう立ち上がっていくかが描かれている」「自分の命を救うため、どの情報を得るかで命が決まる。本当に起こった時にはラジオしか命を救えない」と力説する酒井さん。「一人でも伝えることで守れたらと始めたが、一人ではできない」との呼び掛けに県職員や大学教授、芸術家などが集まり、10人で実行委員会が立ち上げられた。

 開催日は阪神淡路大震災から19年となる日で、台風18号で甚大な被害のあった滋賀で東北復興を考える。大津市を皮切りに1年間、県内を巡回予定。次回は春休み時期に、滋賀県立大学の協力を得て、彦根での開催を考えているが、震災でも大切とされた人のつながりを通じて会場も手配していくことになっている。

 開催時間は19時~21時。上映時間は70分で、上映後にトークショーを開く。前売りチケットは、大人=1,200円、子ども(中学生以下)=800円。チケットはイベントページで販売する。実行委員会では1口5,000円の協賛金も受け付けている。収益の全てを南三陸町への寄付に充て、直接届ける。詳しくはフェイスブックページで確認できる。

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