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大津の大学でスポーツデータ分析コンテスト 「分析でスポーツを支える」

スポーツデータ分析コンテスト入賞者

スポーツデータ分析コンテスト入賞者

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 スポーツ競技のデータ分析技術を競う「スポーツデータ分析コンテスト」が2月5日、びわこ成蹊スポーツ大学(大津市北比良)で開催された。

最優秀賞を受賞した山田ゼミの谷口さん

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 同大学はスポーツのデータ分析スキルの向上や部活動でのデータと映像の活用のため、2021年から教育プログラム「スポーツ×AI・データサイエンス」を開始し、2024年度からスポーツパフォーマンス分析コースを開設する。現在部活動でデータ分析を行っている学生を対象に、今年初めてデータ分析コンテストを企画した。

 10組の応募者の中から1次選考を通過したサッカー部2組、ハンドボール部、体操競技部、陸上競技部の5組が5日の決勝に出場し、分析結果についてプレゼンした。陸上部の有本吏里さんは、走り幅跳びの踏み切り時の足の角度や進入速度などのデータを分析してパフォーマンスの向上につなげたことを発表。女子ハンドボール部の三枝みつはさんは相手チームの選手のスカウティングをして、苦手な方向にシュートを打たせることで勝利したことを発表した。

 大河正明学長や日本スポーツアナリスト協会理事の廣澤聖士さんらが、計画性やデータの活用方法、プレゼンスキルなど5項目を10段階で審査。サッカー部の谷口拓海さんの「TOPスカウティングミーティング」が最優秀賞に選ばれた。

 谷口さんはサッカー部の学生コーチとしてデータ分析を担当している。映像コーチング分析ソフトウエア「ダートフィッシュ」とスポーツチーム向け分析ソフトウェア「BEPRO」を活用して対戦相手の攻撃や守備の特徴を分析し、チームミーティングで選手に伝え、実践したことで勝利したことを発表した。谷口さんは「分析があると選手が同じ意識を持つことができる。対策した通りに相手が動くとは限らないが、選択肢の一つとして持っていることが重要。テクニカルグループの喜びはチームが勝利した時。グループの中には選手を兼任している人もいる。300人いる部員のうちトップチームでプレーできる人数は限られているが、テクニカルグループとしてトップチームに携われることも魅力。データ分析でスポーツを支えることができる。競技力の向上につながると思う」と話した。

 大河学長は「ドイツでは競技経験のない人がデータ分析で強豪チームの監督になっている例もある。新しい分野にスポーツ学としてチャレンジしていく」と話す。

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