特集

【パン好きのまち大津 Vol.3】 堅田「パン工房モグモグ」

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日本一パンの消費量が多いまち・大津市で、パン作りに関わる人や店を紹介します。

2016~18年食パンとそのほかのパンの合計消費量47都道府県の県庁所在地と指定都市の中で大津市が1。年間の平均消費量は55.6キロで全国平均を24%上回っています。(総務省家計調査)

パン好きのまち、大津市で長く愛される「パン工房モグモグ」を紹介します。

もぐもぐとおいしそうにパンを食べてほしい

 リスのようにもぐもぐと頬張って、おいしそうにパンを食べてもらいたいと名付けた「パン工房モグモグ」。イメージキャラクターのリスの「モグモグ」の人形が店内の至る所に置いてあります。

 昔から職人に憧れていた増田孝司さんが20歳の時に「パン職人になる」と決めたきっかけは、京都のホテルで食べたクロワッサン。京都のパン店で12年修業して、1999(平成11)年に瀬田で開業しました。瀬田で6年、ローズタウンで6年営業した後、2012(平成24)年に堅田駅近くの場所に移転しました。

 増田さんが目指すのは「毎日食べても飽きないパン」。夜中の1時、2時に仕込みを始め、毎日、基本に忠実にパンを作り続けてきました。

 ミネラルを多く含み、自然の砂糖の風味やコクを感じられる沖縄産の「本和香(ほんわか)糖」やよつ葉バター、天然塩を使うなど、体に優しく、風味がよい材料にこだわっています。

素材の味を生かす食パン

 きれいな山型のイギリスパンは、砂糖の使用量が少なく、高たんぱくで低カロリー。増田さんは「本和香糖の甘みを後からじわじわと感じられます。自信を持ってお薦めできる食パンです」と話します。

 「毎日買いに来るお客さんがいろいろな食パンを食べられるように」との思いで、角食パンは、プレーンのほかに、日替わりでクルミ、黒米の玄米、ライ麦などを生地に練り込んだものを提供しています。

 「派手さはないが、本物の材料を使い、丁寧に作ることで、安定した味を皆さんに食べていただけるように努力しています」と誠実にパンを作り続ける増田さんのパンは、地元の飲食店「じどりや穏座(おんざ)」(大津市真野)で5年前から鶏肉のコース料理に使われています。

 穏座のスタッフは「鶏の油もおいしいので、油まで食べてもらうために、料理に合うモグモグのパンを使っています」と話します。

遠くからも買いに来るデニッシュ

 デニッシュは食感が良く、香ばしいと評判です。「以前に雑誌でここのデニッシュがおいしいと書いてあったので、京都に行った帰りに寄りました」と福井からデニッシュを買いに来る客もいたということです。

季節によって変わるクルミやクリームチーズ、シナモンリンゴなど、デニッシュの種類も豊富です。

 

 早朝から仕込み、朝7時の開店時にはたくさんのパンが並びます。朝食に焼きたてのパンを買うことができる「パン工房モグモグ」は、堅田の人たちに愛されています。

■店舗情報

パン工房 モグモグ

滋賀県大津市本堅田5-14-17

TEL077-574-1717

定休日:火曜

営業時間:7時18時

 

取材・文・撮影=山中輝子

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