第1回びわ湖ホールピアノコンクール本選が1月19日、びわ湖ホール(大津市打出浜)で開催された。
全国から優れた演奏家を発掘し、びわ湖ホールから発信することを目的に初めて開催された。年齢の上限はなく、小学生以下のA部門、高校生以下のB部門、一般のC部門の3部門で参加者を募った。1次審査は、J.S.バッハまたは古典派の作品、エチュード、自由曲から2つのカテゴリーを選び、それぞれ1曲ずつ演奏した映像を審査した。6歳から60歳まで222人の応募があり、映像審査を通過した52人が12月14日・20日に同ホールで開催された予選に出場した。
19日の本選には、予選を通過したA部門7人、B部門6人、C部門6人が出場した。A部門は小学4年の牧嶋慧大さんが1位となった。B部門は1位該当者なしとなり、C部門は辰野翼さん、小塩真愛さん、三原有紀さんの共に34歳の3人が1位に選ばれた。小学5年でB部門に挑戦した天野薫さんは入選を果たした。
上位入賞者にはびわ湖ホールの主催公演で、オーケストラとの共演やソロリサイタルの機会を設ける。
審査員を務めたびわ湖ホール芸術監督の阪哲朗さんは「参加者の演奏が素晴らしく、ピアノという楽器の無限の可能性を感じた。審査では『音楽家としてどういうメッセージが伝わってくるか』に注目して演奏を聴いた。びわ湖ホールが参加者の皆さんの成長に寄り添い、コンクールも皆さんと一緒に発展させていきたい」と話す。
同じく審査員を務めたピアニストの上野真さんは「音楽は一生勉強。今後もチャレンジし、成長につなげてほしい。びわ湖ホールで演奏し、音楽家としてのキャリアをつくっていく助けになれば」と期待する。