Bリーグ1部の滋賀レイクスターズは12月5日・6日にウカルちゃんアリーナ（大津市におの浜）で開催された2020-21シーズン第11節でシーホース三河に2連敗した。滋賀は7勝11敗で西地区7位。

203センチ、132キロのダバンテ・ガードナー選手に立ち向かう村上駿斗選手

　5日は1クオーター（Q）、ジョーダン・ハミルトン選手が5本、狩俣昌也選手が2本、前田怜緒選手が1本の3ポイント（P）シュートを決め、30－22とリードするも、2Q、ディフェンスの強度を上げた三河に対応できず、攻めあぐねる。三河のダバンテ・ガードナー選手を中心にボールを回され、得点を重ねられる。2Q、3Q共に後半に17得点を許し、3Q終了時点で58－80と大きくリードされる。終盤、途中出場のジョナサン・オクテウス選手が躍動し、得点するも、81－96で敗戦した。昨シーズン滋賀でプレーした三河のシェーファーアヴィ幸樹選手がキャリアハイの20得点。

　滋賀のショーン・デニスヘッドコーチは「リーグトップのオフェンスを見せつけられた。1対1でプライドを持って守ることができなかった。3Q後半の交代をうまく使うことができなかったのが、コーチとしての判断ミスだった」と話した。

　狩俣選手は「すごくタレントのあるチームなので、警戒しながらゲームに入ったが、いいディフェンスができなかったことに悔いが残る。三河はどこからでも得点できるチームだが、ボールは1個しかなくて、コートには5人しかいないので、守れるはず」と話した。

　6日、8試合ぶりのスターターとして出場した前田選手が三河の川村卓也選手と金丸晃輔選手相手に厳しいディフェンスからリズムを作るも、開始5分で3ファールとなり、村上駿斗選手と交代する。三河の金丸選手を中心に得点されるも、狩俣選手や村上選手の得点で食らいつき、前半は37-38と1点差で折り返す。

　3Q、滋賀はシュートを打つも入らず、4分近く無得点の時間帯が続く。その間に金丸選手に15得点され、42－62と大きく離されてしまう。終盤、前田選手が連続で得点するも、滋賀から三河に移籍した高橋耕陽選手に得点され、届かず60－83で敗戦した。

　デニスヘッドコーチは「3Qの開始3、4分くらいまでは食らいつけていけたが、そこから相手の攻撃を止めることができず、相手に自信を持ってプレーさせてしまった。三河は全員がレベルが高い。プレータイムのない選手もほかのB1チームなら出場できるレベル。下位のチームが三河と戦うためにはミスなしのパーフェクトに近い試合をしないといけない」と振り返った。

　3Qに5得点しか取れなかったことについては、「シュートは打っていたが入らず、迷いが出た。全然シュートが入らないときにどういったメンタルでやるのかが重要」と話した。

　2日の広島ドラゴンフライズ戦で11得点、6日10得点の前田選手については「（1年前）チームに合流した時から大きく成長した。ディフェンス面やボールも持つ前、持った後の判断など、一つ一つ与えている情報を取り入れて成長している。今シーズンも学んだことを自分なりに考えて成長しているのがコーチとしてもうれしい。練習でやっていることが試合でパフォーマンスできていることに、前田選手の成長があらわれている」と評価した。

　前田選手は「シーズンの最初は空回りしていたが、コーチや先輩がアドバイスをくれて、試合に挑む気持ちの準備を変えたことでメンタルの部分で変化があった。伸び伸びとプレーできるようになった。自信がなかったのが、京都戦で吹っ切れて、自信がついたことが今につながっている」と話した。

　昨シーズンともにプレーしたシェーファー選手と高橋選手との対戦については「昨シーズンいいシーズンを過ごした選手と、違うチームになって戦えることがうれしい。高橋選手は去年から練習中もマッチアップしていて、お世話になった恩返しじゃないが、バチバチやる気持ちでやったので、できて楽しかった」と振り返った。

　6日10得点の村上選手は「上位チームとの対戦でディフェンスを改善するように練習してきたが、3Qに金丸選手や川村選手に得意とするシュートをさせてしまったことが敗因。反省している。3Qはいいシュートは打てていた。いつもなら入るシュートや簡単なレイアップが入らず、その後のディフェンスが簡単にやられてしまったことで、相手に勢いがついて、流れが悪いときに僕たちのターンオーバーが出てしまったことが一番悪かった」と話した。

　西地区1位の三河相手に2連敗となったが、滋賀は前田選手、村上選手などの若手選手や途中出場のオクテウス選手や谷口光貴選手が最後まで戦う姿勢を見せた。