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食卓から琵琶湖と海について小学生が考えるイベント 「エシカルな買い物」で海を守る

コープしがと小学生の自宅をオンラインでつなぎ、「エシカルな買い物」について学んだ

コープしがと小学生の自宅をオンラインでつなぎ、「エシカルな買い物」について学んだ

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 小学生が環境保全について考える体験学習「食卓から未来のうみを守り隊!」の一環として「エシカル消費」を学ぶ講座が8月11日、オンラインで開催された。主催は海と日本プロジェクトin滋賀県実行委員会。

奥びわ湖・山門水源の森で自然学習を行った

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 「海なし県」の滋賀県の子どもたちが海を身近に感じられるようにと「食卓」をテーマに行われた体験学習の一環で、滋賀県内の小学5年生20人が参加し、7月25日には奥びわ湖・山門水源の森(長浜市)で自然観察を行い、7月31日には三和漁業協同組合(高島市)で琵琶湖のエリ漁の見学とオンラインで大阪湾のシラス漁について学んだ。最終日の8月11日にはコープぜぜ店(大津市竜が丘)で「エシカル消費」について学ぶ予定だったが、滋賀県にまん延防止等重点措置が適応されたことからオンラインでの受講となった。

 11日の講座では、コープしが組織広報部の岡野早苗さんが世界の水産資源の現状を説明。「このままでは未来の子どもたちが魚を食べられなくなってしまうかもしれない」と警鐘を鳴らすとともに「エシカル消費」とは「誰かの笑顔につながる買い物」だと話し、水産資源を守るために持続可能で適正に管理された水産物に付けられる「海のエコラベル」について説明した。

 岡野さんは「この3日間で見たり聞いたりしたことを、友達や家の人に伝えてほしい。一人では難しいことも、皆で力を合わせると大きな力になる。エシカルな買い物も、実践してくれる人が増えれば増えるほど、未来が変わっていくと思う。仲間に伝えて、皆で取り組んでいってほしい」と子どもたち呼び掛けた。

 岡野さんの話の後、子どもたちは家の中にあるエコマークやプラマーク、森林を守ることにつながる「FSC認証マーク」や「海のエコラベル」に当たるMSC認証マークなどを探した。子どもたちは、自宅からウェブカメラでどんなマークが何についていたかを発表した。

 講座の締めくくりで子どもたちは、滋賀グリーン活動ネットワーク事務局長の小川長利さんのコーディネートで3日間の活動を振り返り、SDGsのゴール14「海の豊かさを守る」ためには他のどんなゴール達成が必要か、「海の豊かさを守る」ことがほかのどんなゴールの達成につながるのかをそれぞれ考え、小川さんが「私たちに何ができるのか」と子どもたちに問い掛けた。

 小川さんの問い掛けに子どもたちは「食べ残しを減らし、ゴミをリサイクルする」「一人ひとりがごみを出さないようにして、ごみが落ちていたら一つでも拾うようにして、地球全体のごみを減らして海を守っていきたい」と発表した。小川さんは「意識のない者は、行動に移らない。気付きがあって、意識をしっかり持つ者は、行動に移ることができる。環境への行動は身近なところから始めないと、なかなか成り立たない。『自分として何ができるか』を考えることが大切」と話した。

 海と日本プロジェクトin滋賀県推進リーダーでびわ湖放送営業部主任の小西あゆ香さんは「海のない滋賀県に住む私たちにとって、海は少し遠い存在かもしれないが、食卓という身近なところで海の恩恵を受けていることや、森、びわ湖、海はつながっていて、私たちの生活も海に影響を与えていることを知ってもらいたいと思ってイベントを企画した。『エシカルな買い物』について学んだことで、自分たちにできることを考えて実践してもらえたら」と話した。

 小学5年生の藤池亮駕さんは「森林と琵琶湖や海との関係性が分かって、これからどんなことをしていったら琵琶湖がきれいになるのかということが分かった。自分にもできることがあると思ったので、参加できる活動などに参加していきたい」と話した。

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