NHK大津放送局が制作した滋賀発地域ドラマ「田上（たなかみ）トパーズ」が12月11日、NHK-BSプレミアムで放送される。

　昨年の「石坂線物語」に続く2回目の制作。セットをほとんど使わず、ロケ地も滋賀県内の各地で展開する。豊かな水をたたえるびわ湖のもと、文化や歴史にも恵まれ、新しい住民が増えている同県。実際に存在する豊郷町の豊郷小学校旧校舎群の講堂で行われる「とよさと軽音楽甲子園」や、地域に密着したケーブルテレビの活動、今も滋賀の人たちの生活に息づく「近江商人」の伝統などがドラマの舞台となる。

　東京の建設会社に勤める水島鉱介（小木茂光さん）は高校生の娘・陽菜（小島藤子さん）と2人暮らし。自身が手掛ける大きなプロジェクトが動き始めた矢先、鉱介は突然、故郷・滋賀県への異動を告げられる。判然としない鉱介。陽菜は陽菜でバンドに打ち込んでいたのだが、ある日、メンバーが陽菜の歌について悪く言っているのを聞いてしまう。心にもやもやしたものを抱えたまま2人は滋賀県へ引っ越すことになり物語は始まる。

　かつて大津の田上山でトパーズが採掘されていたことにちなみ、陽菜が持っているトパーズの輝きが物語のテーマ。父と娘が、ぶつかりあいながらも人生にとって本当に大切なものを見つけていく姿が描かれている。

　同局広報の萩原聡さんは「滋賀ならではの生活ぶりや、あるあるな風景を楽しんでいただければ」と視聴を呼び掛ける。

　放送は22時から。