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「仰木ふるさとカルタ」、世代間交流に一役-夏祭りのイベントとして

カルタ一式。色の表現に苦労しただけあり「色がきれい」と好評

カルタ一式。色の表現に苦労しただけあり「色がきれい」と好評

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 成安造形大学(大津市仰木の里東4)は8月3日、4月に完成した「仰木ふるさとカルタ」のカルタ会を「仰木ふれあい夏祭り」の一環として仰木太鼓会館(仰木4)で初開催する。

世代を超えて楽しむカルタ会の様子

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 2011年から2年の歳月をかけて近江学研究所の研究活動として始めた同カルタの制作。仰木学区老人クラブ連合会など60歳~90歳の住民への聞き取り、昔から伝わるわら細工作りなども共に行う中、昭和20年~30年当時の仰木地区の里山の暮らしが目に浮かぶような48の「読み札」を紡ぎ出し、学生によって「絵札」が作成された。着物や料理など、聞き取りだけでは現物が分からないものは実際に持ち寄ったり、牛・相撲・祭りなどの写真も提供されたりするなど、今では目にすることも想像することもできないものをカルタで再現した。

 カルタは、読み札・絵札各48枚。仰木のくらし解説書の箱入りで2,940円。貸し出しも行っている。地元住民からは「宝物にしたい」「子や孫もまだ知らない昔のこと伝えられてありがたい」と好評だ。自分用のほか、子や孫に買う人、デーサービスや老人施設用に昔のこと思い出す回想法が認知症予防に効くということから求める団体もいるという。「子どものころを思い出せてうれしい」という若い世代の親も。仰木の里小学校PTAでもカルタ会を開いたところ「井戸での水くみ、牛の世話など、こんなに昔の子は手伝いしていたのか」と子どもたちの表情が一変する一幕もあった。

 「コミュニケーションツールとして世代間交流、地域を元気にするという効果を生むことができてうれしい」と同研究所研究員の大原歩(あゆみ)さん。

 開催時間は、夏祭り=16時30分~20時、カルタ会=16時30分~、17時30分~。参加・見学自由。

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