児童養護施設「守山学園」（守山市笠原町）が1月24日、子育て情報ポータルサイト「みてみて、」の説明会を開催し、湖南地域各市の社会福祉協議会などに協力を募った。

子育て情報ポータルサイト説明会の様子

　「みてみて、」は守山市、草津市、野洲市、栗東市の湖南地域の子育て支援情報を掲載するポータルサイト。子育てサークルの情報やイベント、各市の子育て窓口のリンクなどを掲載する。「児童養護施設等 高機能化・多機能化モデル事業」に採択された事業で、3月までのサイトオープンを目指して同学園の地域連携室が現在、準備を進めている。

　サイトを立ち上げるきっかけとなったのは、2023年2月に守山市社会福祉協議会が主催した「みんなで子育て大作戦」のスタッフミーティング。地域連携室室長の本好彩乃さんは「子育てを支援している市民団体から『本当に支援が必要な人に出会えていない』という声があった。子育てに行き詰まりを感じ『助けてほしい』と思っている人と『助けたい』という思いがある市民団体がつながっていないことに驚いた」と振り返る。

　本好さんは児童養護施設で20年間勤務した後に2019年に児童養護施設の地域の窓口として開所された地域連携室の室長に就任した。本好さんは「地域の中に保護者が『しんどい』と相談できる人がいたら、孤立感が軽減して虐待防止につながり、子どもの施設入所処置を減らせたかもしれないとずっと考えていた。支援の情報が必要としている人に届いていないという課題を解決するために『助けてほしい』と『助けたい』をつなぐ子育て情報ポータルサイトを立ち上げることにした」と話す。

　掲載を希望する子育てサークルや不登校支援団体などの市民団体が登録して、各自がイベント情報などを投稿する。同学園施設長の谷村太さんは「困っている人が情報を得て、支援団体とつながり、日々の困り事を少しでも解決するきっかけになれば。そのためにはたくさんの支援団体に登録してもらう必要がある。いいサイトができるように協力してもらいたい」と各市の社会福祉協議会や市のこども政策課などに呼びかけた。